マーケッターの視点で考えてみる(ビストロ風ハンバーグサンド)

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心理学を応用したマーケティングや

コピーライティングを学んでいると、

今まで何気なく見ていたものからも、

新しい気づきを得られるようになってきます。

 

今回から、不定期ですが、

テレビなどのメディアや街角で見かけたものを

マーケッターの視線で分析していこうと思います。

 

 

まず、初回の題材に選んだのは、

ケンタッキーフライドチキン新商品

「ビストロ風ハンバーグサンド」

を考えてみます。

 

 

ケンタッキーフライドチキン「ビストロ風ハンバーグサンド」

 

 

僕は、大学時代にケンタッキーフライドチキンでアルバイトをしていたほど、

ケンタッキーフライドチキンのファンなのですが、

大手コンビニチェーンが軒並みにフライドチキンや唐揚げを販売するようになり、

「フライドチキンと言えばケンタッキー!」

という時代は終わり、業績はドンドン落ちていっています。

 

 

2014年4月には、近藤正樹氏(親会社である三菱商事出身)が新社長に就任し、

業績不振をどう建て直ししていくか?が注目されていました。

 

 

で、今回打たれた戦略が、

「ビストロ風ハンバーグサンド」

 

 

今までのチキン一本槍の姿勢を崩してまで、

(サイドメニューでフライドフィッシュはありますが)

発表した「ビストロ風ハンバーグサンド」

業績アップのカンフル剤になるのでしょうか?

 

 

新製品 ビストロ風ハンバーグサンド

ケンタッキーフライドチキンのサイトを見てみると

 

  • 牛肉と豚肉の合挽き肉黄金比率7:3)を使用
  • パンより分厚いパティ(かなりのボリューム感)
  • 濃厚なデミグラスソースにマッシュポテトとチーズを合わせた「アリゴ風ソース」
  • スチームオーブンを使い余分な油を落としながら中はジューシーに
  • 超一流フレンチシェフ岸田周三氏も大絶賛
  • すべての店舗で販売するわけでなく、しかも一部商品は数量限定

 

というような内容です。

 

画像を見ても、内容を読んでも、

かなり美味しそうですね

 

 

でも、果たして売れるのでしょうか?

 

 

ターゲットを考えてみる

まず、僕を含めた固定ファンは、

どういう嗜好の人なのか?

を考えてみます。

 

もちろん鶏肉大好き人間ですよね、

以前付き合っていた彼女や会社の同僚は鶏肉が苦手だったので、

一緒にケンタッキーフライドチキンに行くことはありませんでした。

 

あと、あの独特のスパイスの配合、

一度食べると忘れられない味

時折、無性にケンタッキーフライドチキンが食べたくなる

という人も結構多いと思います。

 

あと、最近マクドナルドなどで問題になっている

海外(とくに中国)の食品加工の問題があるので、

「国産ハーブ鶏」に対する安心感ということで、

ファンになっている人もいると思います。

 

 

いろいろUSP(Unique Selling Proposition)はありますが、

やっぱり、牛肉よりも豚肉よりも「鶏肉大好き」という人が、

ケンタッキーフライドチキンの熱心なターゲット層です。

 

 

 

これを考えると、今回の「ビストロ風ハンバーグサンド」は

以前からのファン(リピーター)をターゲットにしたものではなく、

新しいターゲットに向けた「新規客」の獲得

目的だということがわかります。

 

 

 

鶏肉は苦手、あまり好きじゃないという

他の競合ファーストフード店に流れている

ハンバーガー大好き人間も集客したい

という狙いですが、

果たしてうまくいくのでしょうか?

 

 

僕の答えは「ノー」です。

 

今回の「ビストロ風ハンバーグサンド」は、

ちょっと高級感のあるグルメ感のあるものです。

 

グルメ感のあるハンバーグと言えば、

ライバルであるモスバーガーに

「とびきりハンバーグサンドシリーズ」があります。

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ハンバーガー専門店が競合他社との差別化のために

考え抜いたグルメ感重視のハンバーグと

フライドチキン専門店が考えたハンバーグでは、

どちらが美味しそうだと思いますか?

 

 

違う業界で考えてみると、わかりやすいのですが、

軽自動車専門のダイハツやスズキ

クラウン、セルシオ、シーマ、レクサスのような

高級車を売り出そうとしてるんです。

 

 

老舗の和菓子屋さんが、

テイラミスやチーズケーキを

売ろうとしてるんです。

 

 

高級車が欲しい人は、

高級車の品揃えが多いメーカーを選びます。

 

洋菓子が好きな人は、

洋菓子専門店を選ぶんです。

 

 

ターゲットがずれているんですね。

 

 

また、牛肉も鶏肉も両方食べられる

という嗜好の人をターゲットにしているとしたら、

すでに、モスバーガーにはモスチキンがありますし、

マクドナルドにもチキンフィレオチキンクリスプがありますし、

後発になってしまいます

 

また、ハンバーグが1種類だけでは、

勝負になりません。

 

 

ターゲットという視点で考えれば、

「ビストロ風ハンバーグサンド」は

間違いなく失敗に終わります

 

 

コスト面で考えてみる

「ビストロ風ハンバーグサンド」は

スチームオーブンで調理されます。

 

 

既存のケンタッキーフライドチキンのメニューは、

フライドチキン、チキンフィレサンド、チキンカツサンド、

フライドポテト、フライドフィッシュ、ビスケット、

サラダ類、ドリンク類

 

加熱しなければならないメニューは、

すべて「フライヤー」だけでOKでした。

 

 

「ビストロ風ハンバーグサンド」を導入するには、

各店舗にスチームオーブンを設置しなければなりません。

 

 

全店舗に設置するには、かなりのコストがかかります。

 

 

また、各店舗の調理スペースという問題もあります。

 

私が働いていた店も厨房は狭く、

新たに調理器具を置くスペースはありませんでした。

 

これが、全店舗で販売できない大きな理由です。

 

 

「希少性」を狙ったマーケティング?

一部店舗では販売していない

一部商品は数量限定と書かれていましたので、

「希少性」を狙った爆発的な集客が目的かとも考えたのですが、

 

追記程度に小さく書かれていたので、

そこを狙ったマーケティングではないでしょう。

 

 

おそらく、リサーチのための試験的な導入

と考えるのが順当だと思います。

 

 

ただ、先程お話したように、

ターゲットがずれているので結果は見えています

コスト面を考えるとマイナスにしかならないでしょう。

 

 

僕が考えるケンタッキーフライドチキンの改善点

実際にアルバイトしていた頃から感じていた

問題点が2つあるんです。

 

そこを改善するだけでも、

売上は改善できると思うのですが、

いまだに改善されていません。

 

 

おいしい店とイマイチの店がある

あまり感じている方はいないと思うのですが、

ケンタッキーフライドチキンには、

おいしい店とイマイチの店があります。

 

アルバイトをしていた時、仲間同士で

「あそこの店はまずい」

「あそこはおいしかった」

という話もしていました。

 

 

どこの店舗もマニュアル通り

圧力鍋の油の温度なども管理されて作っているのですが、

人間がする部分で微妙に「味の差」が出るんです

 

 

鶏肉の下処理で、内蔵や血の塊など

余計なものを手作業で取り除きます。

 

これが、丁寧な店と雑な店で「味の差」が出ます。

 

フライドチキンを食べている時に、

衣の下に「黒い塊」があったという

経験をされている方も多いんではないでしょうか。

 

 

 

もう一つは、衣の量です。

小麦粉にシーズニングスパイスを混ぜ合わせたものを

鶏肉につけるのですが、

付き過ぎた分を払い落とします

 

この処理が雑な店が結構多いんです

 

余計な衣は油を吸いますから、

仕上がりがベチャっとした感じになります。

 

 

 

この辺をもっと徹底して管理すれば、

やっぱりフライドチキンはケンタッキーが一番!

と思ってもらえるのではないでしょうか?

 

 

 

部位が選べない

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これは、ケンタッキーフライドチキンファンなら、

誰もが感じていることだと思います。

 

 

やたら食べにくい部位や、

肉の少ない部位が出されると

腹が立ちますよね!

 

 

ケンタッキーフライドチキンに使われている部位は

5種類あります。

 

ドラム(脚)

食べやすく、肉の量もそこそこあるので、

子供にも人気の部位です。

 

ウイング(手羽)

比較的食べやすいのですが、一番肉が少ない。

でも、一番肉の旨味があるので、

本当の鶏肉好きに一番好まれる部位です。

 

サイ(腰)

食べやすく、一番肉の多い部位で、

一番お得感があります

でも、フライドチキンは唐揚げと違って

衣に味がついているので、

 

最初の一口で皮の部分の衣を食べてしまって、

あまり味のついてない残りの部分を食べた

という方も多いんではないでしょうか(笑)

 

キール(胸)

食べやすいのですが、他の部位と比べるとパサパサしています。

ただ、食べられるくらいの軟骨があるので、

軟骨好きにはオススメの部位です。

 

リブ(あばら)

食べにくさNo.1

ダントツで食べにくいです(汗)

 

もう、これが出された瞬間に

「ハズレや~」

と思う人も多いと思います。

 

でも、味はしっかりしています。

 

 

 

昔から、部位が選べないのは不便だと思っていたのですが、

最近コンビニで売っているフライドチキンは

部位ごとに値段が違っても

選べる方がうれしいので、

かなりお客さんを取られていると思います。

 

 

 

ケンタッキーフライドチキンでは、

「商品の特性上、チキンの部位指定はご容赦いただいております。」

と頑固なまでに、この姿勢を変えませんが、

 

「顧客満足度」(CS)を考えると

大きなマイナス材料です。

 

これが、客離れ(業績不振)の一番の原因なのは、

間違いないでしょう。

 

 

まとめ

今回は、ケンタッキーフライドチキンの新製品

「ビストロ風ハンバーグサンド」を

マーケッター視線で見てみました。

 

ターゲット顧客満足度という部分が

重要なポイントでしたね

 

 

 

これからも、いろんなものを

マーケッターの視線で分析していきますので、

よろしくお願いします。

 

次の記事

>>マーケッターの視点で考えてみる(ヤマザキ春のパン祭り)

 

 

投稿者プロフィール

大倉成人
大倉成人
プライベートな場面で初めて会った人に、
「本当に営業マン?」と言われるくらい話すのが苦手な
バツイチのアラフィフのオッチャンです。

大学時代はロックバンドを組んで
ベースを担当していたのですが、
ナンパもできず、合コンに言ってもほとんど話さず、
初めて彼女ができたのは26歳という超奥手でした(汗)

そんな僕でも、26年間、様々な業種で
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ABOUTこの記事をかいた人

大倉成人

プライベートな場面で初めて会った人に、 「本当に営業マン?」と言われるくらい話すのが苦手な バツイチのアラフィフのオッチャンです。 大学時代はロックバンドを組んで ベースを担当していたのですが、 ナンパもできず、合コンに言ってもほとんど話さず、 初めて彼女ができたのは26歳という超奥手でした(汗) そんな僕でも、26年間、様々な業種で トップセールスなどの実績をあげてきました。 顧客心理さえ解かれば、口下手で人見知りでも トップセールスになれるんです。 ノルマが達成できなくて会社で給料泥棒扱いされている。 ストレスで体も心も崩壊寸前。 そんな、あなたをトップセールスマンにするお手伝いをしています。 【主なメディア掲載】 ・読売新聞(オンライン版) 「上司に言い付けられた過酷なノルマを克服する方法」 詳しいプロフィールはコチラ→プロフィール